皆が死のそばを歩いている
人間全員が崖の淵を歩いている。
最近そう考える。
普段、人は死を意識したりしないらしい。
でも、実際、死は人のそばにある。
全員が全員死を迎える。死なない人間はいない。
”人は落ちたら死ぬ崖”のそばを歩いている。
崖には行き止まりがある。前に道がなくなったら寿命だ。
いつ行き止まりが来るのかは分からない。
行き止まりが来る前に落ちることもある。
誰かに落とされるかも。風に煽られて踏み外すかも。
何かの事情で歩けなくなるかも。
どうなるかは誰も分からないし、明日落ちる可能性だってある。
「死にたい」と思うのは、崖の上から海を覗いているようなものだと思う。
私は、崖の下の世界に憧れているのかもしれない。
絶望の中では、死だけが希望な気がしてくる。
死んだら全て終わるのだ。
本当は道はそれだけではないのだけれど、死ねば全部解決できると思えてくるのだ。
一歩踏み出せば終わりだ。意外とあっけない。
私は、これまで死にたいと思った時、苦しいものは捨てて生きてきた。
中学は不登校になったし(2ヶ月ほど)、高校は通信制に転校した。
バイトも半年で辞めた。
今も、大体ベッドの上で1日を過ごしている。
(これを書いているのもベッドの上。)
元気な時はいろいろ活動できるのだけど・・・
全部やめても意外と生きていける。
いつでもそばに死はあるのだから、最後の最後まで足掻いてみてもいいのかもしれない。